例えば、幕板の腐食です。腐食した幕板の上にそのまま塗装してしまう業者もありますが、これは非常に危険です。見た目ではわからなくても、下地が腐っている場合には、幕板が剥がれ落ちてきてしまう可能性もあります。経年劣化に加え、幕板に被せる板金の長さが足りていない、など、幕板の腐食の原因はさまざまです。塗り替え工事の際には確認してもらってください。
軒下は、雨水による劣化を受けやすい部位です。外壁が剥がれ落ちてしまってからご連絡をいただくこともありますが、下地の腐食が進むと内部構造まで被害が進み、大掛かりな工事が必要となってしまうため、早めに処置をする方が得策です。軒下の劣化はベランダの防水能力の低下・排水溝廻りの腐食が引き金になるケースが多いため、合わせて確認してもらってください。
新築工事ではない塗り替え工事では、経年劣化による影響だけではなく、建設時の状況に応じても、適切な対応が必要になります。写真は屋根の棟板金の処理が適切になされていなかった事例です。このまま塗装してしまうと、後々になって雨漏れや内部への被害など大きな工事が必要となる事態になってしまいます。建物のことを理解している業者へ依頼することが大切です。
塗装工事を依頼する際は、建物の状態に応じて柔軟に補修対応をしてもらえる業者かどうかをよく見極めてください。
「外壁まで張り替えて大きなイメージチェンジをしたい」というお客様のご要望にもお応えできます。塗装工事には、"機能性"”保護力の保持"”美観の担保”という3つの役割があると考えています。この中で美観に注視した場合、外壁を木目に張り替える、などの大きなイメージチェンジをご希望されるお客様も少なくありません。塗装だけではないリノベーションにも対応させていただけるのが、工務店の強みです。
「雨漏れがひどいから塗り替え工事が必要。でも、できるだけ費用は抑えたい…」というお客様からのご要望をいただきましたら、できるだけ少ないコストでできるだけ保護力を強化できる住宅にするためのお見積もりをご提案いたします。毎日住むご自宅だからこそ、家族が安心して生活できる保護力が何よりも重視されるのは当然です。保護力を強化しながら費用を抑える方法を知っているのも、工務店ならではです。
「暑くてたまらない室内を、塗り替え工事で改善できると聞いたんですが…」というお問い合わせが、以前に比べて増えています。塗り替え工事は必ず必要になるますので、その際に住宅の機能性をアップさせたいというご要望はとても建設的です。塗料会社の努力によって、遮熱性能の高い塗料が多く開発されています。平田創建では、費用対効果のバランスをお伝えしながら、塗料の性能についてもご提案します。
塗り替え工事はお客様お1人おひとりの状況に応じたオーダーメイドの施工がベターです。パッケージ価格で提示された内容を決断される前に、複数社からの意見を参考にされることをお勧めします。
下地処理がしっかりできていない塗装工事では、いくら品質の高い塗料を使ったとしても塗料本来の性能が発揮されず早期に劣化が起こったり、工事完了後数年で剥がれてしまったり、といった問題が発生してしまう場合があります。
『当たり前のことを誠実に行う』
全ての工事に対するこの姿勢を、改めて皆様にお約束します。
下地処理の例
高圧洗浄
外壁や屋根についた汚れ、旧塗膜を落とします。水分をしっかりと乾燥させるためには1日かかります。汚れたままの塗装工事はもちろん初期不良につながりますが、乾燥が不十分な場合も剥がれの原因となるため注意が必要です。
サビの下地処理
ヤスリや電動工具を使ってサビや汚れ、旧塗膜を落とします(ケレンといいます)。ケレンの後、サビ止めを塗って中上塗りをしますが、ケレンが不十分なまま塗装をすると、数年で剥がれるなどの初期不良につながってしまいます。
ひび割れの下地処理
ひび割れに補修剤を擦り込む、もしくは、ひび割れが大きい場合には電動工具で溝を作りシーリング剤で溝を埋めます。下地処理を行わずに塗装を行うと、ひび割れに耐えられず塗膜が割れてしまい、漏水のリスクになります。
"高圧洗浄を行わない""下塗りをしない”といった内容は明らかに正しい工程ではないので、そうした業者には注意してください。